コラム:なぜマッサージでコリは治らないのか?
コラム:なぜマッサージでコリは治らないのか?
肩や腰などの「コリ」の原因は、同じ姿勢で長時間いたりして特定の筋肉に負担がかかることによって、筋肉の中の酸素が不足し、乳酸などが溜まることによって引き起こされます。
さらに寒さなどで筋肉が硬くなり、血行が悪くなることでさらに症状に追い打ちをかけてしまいます。
そこで、対処法としては患部を温めて血流を良くしたり、固まってしまっている筋繊維をほぐすことでその部分の拘縮を解き、正常な状態に戻していくということが考えられます。
ですから患部をマッサージすることは方法論としては決して間違ってはいないのです。
ただ、残念ながらその方法に限界があると言えるでしょう。
仮に、割と皮膚に近い表層筋にコリの原因があるのならば、そこを優しく揉みほぐすことで筋肉は血流障害から解放され、元の状態に戻るでしょう。
しかし、残念ながらコリの原因となる部分はたいていの場合、深層筋に潜んでいます。
なのでその部分を揉みほぐそうとしても、指の圧力はなかなか届きません。
ならばと気合を入れて強く揉んでも表層筋が立ちはだかっていて、しかも強い圧力への防御反応が起こって表層筋も鎧のようにどんどん固くなります。
そして毛細血管や筋肉繊維なども傷つき、どんどんと鉄板の入ったような肩や腰へと変化し、さらに一層の「強もみ」を求めて…という悪循環に陥ってしまいます。
さて、それではどうすれば深い位置にあるコリの根源にアプローチできるのか?
その方法の一つは「気」の力を使うことです。
当院では圧痛点(押して痛い場所)やコリのある部分には、掌や指先を当てて「気」を放射することによって筋肉の拘縮を消していきます。
「気」は物理的な圧力とは違い、皮膚の中までスーッと通っていきますので、表層筋を痛めつけることなくコリの原因にまで到達し、痛みも伴わずにコリを改善していきます。
施術を初めて受けられる方には不思議がられますが、揉み返しも副作用もない、もっとも安全でソフトな方法だと断言できそうです。